-新たに、ステンレスSUS410製がラインナップに加わりました。-
木材の細い部分や木口に近いところにビスを打つと割れてしまうことがよくあります。
ビスは木材に入りこむ時、木材の繊維を押しのけて入っていきますが、木材の体積はそのままなので、ビスが入ってきた分を外に逃がそうとします。肉厚な部分であれば、ビスの体積分くらい耐えられますが、弱い部分であれば逃がしきれずに割れてしまいます。 これが木割れの起こる根本的な原因です。対策として、下穴をあければ回避できますが、いちいち面倒くさいというのが正直なところです。であれば、下穴をあけながら入っていくビスを作りましょうというのが木が割れにくいビスです。
まず、解説の前に本当に割れにくいのか打ち込み試験をしてみます。
1×4材に
コーススレッド
✖ 割れました。
1×4材に
木が割れにくいビス
〇 割れてないです。
コンパネに
コーススレッド
✖ 見事に割れました。
コンパネに
木が割れにくいビス
〇 割れてないです。
どうでしょう?画像を見れば一目瞭然ですね。
この割れにくさの秘密は先端の特殊構造にあるのです。
木が割れにくいビスプレミアムは、先端がキリやドリルのようになっていて、適正な下穴をあけてビス打ちができるのです。この適正という言葉が重要なのですが、たとえば、下穴が小さすぎれば、下穴効果が発揮されずに木は割れてしまいます。逆に大きなドリルで下穴をあければ木は割れにくくなりますが、ガバガバの下穴ではビスの効きが悪くなります。
木が割れにくいビスは、様々な打ち込み試験を行い、数値化しバランスのとれた下穴径をあけられる先端サイズを決定して作り上げられたビスなのです。
下穴をあける槍先先端構造
ドリルのサイズも様々です。
先端だけではなく、ネジ部も工夫されています。
木が割れにくいビスのネジ部は、先端から2本のネジ山が並行してできている2条ネジになっています。
普通のビスは1本のネジ山なのでビスを1回転させるとビスのピッチ分進みますが、2条ネジの場合は、2倍進む事になります。そのため、普通のビスよりも早く入り込みます。
また、2本のネジ山は高さが高低異なるようにできていて、切込みトルクを軽減しています。
トルクアナライザー試験では、ネジを締め込む際に、どのくらいの力がどの時点でかかっているのかを計測することができます。
TD値は、ねじ込みトルクを表します。この数値が低いと電動工具に対する負荷が減り、結果的にバッテリーが長く持つなどの作用があります。またTF値は、締付破壊トルクを表し、この数値を超えるとビスは空転してしまいます。TD値とTF値の差が大きいほど、締結感のある施工しやすいビスとなります。【木が割れにくいビス プレミアム】は、F/D値を最大にし、さらにTD値も他社製品と同等の性能を実現しました。
フレキで木材の座ぐりを行い、頭部裏のカエシでバリを除去するから。
フレキ
ねじ込む回転方向に刃のような形状の突起が付いていて木部を削って頭部を埋める場所を作ります。
カエシ
ビスを木部に打ち込むとバリがでます。これを下向きの刃で切り取りキレイに仕上げます。
木が割れにくいビスは、主に3つの機能で造作に最適なビスであることは分かっていただけたと思います。
その他にも、頭部形状が2段皿という特殊形状なので十字穴が深くて打ちやすくなっているとか、先端を鋭くしているので木に刺さって位置決めしやすいとか、手前ミソなアピールポイントはよしとして、使ってみると本当に使いやすいビスなので、ぜひ、実際に使ってみて使用感を確かめてみてください。
ユニクロメッキ・黒亜鉛メッキ・ステンレスSUS410
ジャストパック
太さ×長さ |
ユニクロメッキ 品番 |
黒亜鉛メッキ 品番 |
ステンレス 品番 |
入数 |
3.8×25 |
544-301 | 544-311 | 544-421 | 210本 |
3.8×30 |
544-302 | 544-312 | 544-422 | 180本 |
3.8×35 |
544-303 | 544-313 | 544-423 | 160本 |
3.8×40 |
544-304 | 544-314 | 544-424 | 145本 |
3.8×45 |
544-305 | 544-315 | 544-425 | 125本 |
3.8×50 |
544-306 | 544-316 | 544-426 | 110本 |
4.2×65 |
544-307 | 544-317 | 544-427 | 70本 |
4.2×75 |
544-308 | 544-318 | 544-428 | 60本 |
4.2×90 |
544-309 | 544-319 | 544-429 | 35本 |
木が割れにくいビスシリーズは、弊社運営の「ねじナビ。」でも購入いただけます。品番クリックでリンクしています。
木材に対し割れにくい構造になっていますが万能ではありません。極端な端部や細い部分では割れが発生します。また、頭を木部に潜りこませようとすると木部に負荷がかかりヒビの原因になります。
硬木に使用する場合は、ドリルにより下穴をあけることをお勧めします。無理にねじ込むと、ネジ切れや頭とびを起こします。
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