アンカー・棚受け・金具など、耐荷重が知りたくて、説明書きを見ると[耐荷重:〇〇kN]という表記が書いてあって、どういうこと?ってなったことありませんか?
実はこれが、今の正しい荷重表記なんです。難しい説明は抜きで簡単に説明をしていこうと思います。
ニュートン単位とは・・・?
計量の基準を定め、適正な計量の実施をするための法律が、1993年に改正され新計量法となりました。これにともない、力を表す単位は、ニュートン(N)に変更になりました。
それまで、キログラム(kgf)という非常に分かりやすく、馴染み深い数値でしたが、これによりアンカーや棚受けなど使用荷重・安全荷重・など耐荷重表記がされるものには、ニュートン単位が使用されるようになったのです。
【ここから、小難しいので読み飛ばしOK】
ニュートンでいう1kg重は約9.8Nになります。
この場合の9.8は、1kgの質量をもった物体が上から下に地球の重力によって落下する際に受ける重力加速度が、9.8 m/s2であるためと定義されています。
1000gを9.8で割ると102gになるため、つまり、1Nあたりの力の大きさは、手のひらに小さ目のリンゴの約102gのものを載せた場合に、手のひらが受ける力の大きさになります。
Nの単位は、イギリスの物理学者のアイザック・ニュートンが万有引力の法則をりんごが木から落下するのを見て見つけたと言われていることに由来しています。
自分も良く分かりませんが、Wikipediaに記載があったので引用します。
難しい数式で定義すると以下のようになるそうです。

ここまでで、ニュートン単位の概念はご理解いただけましたでしょうか?
難しい部分は、そうなんだレベルで構いません。
【ここまでで、小難しい記事終了!】
ニュートンをキログラムに変換する方法
では、本題です。アンカーなどの使用荷重表記を煩わしいニュートン単位から、なじみのあるキログラムに換算する方法です。小難しい文章の中でも書きましたが、1Nは、約102gです。ですので計算するには以下のようになります。
ニュートン単位 ⇒ キログラム単位に換算
表記の耐荷重や使用荷重が例えば5kNとの記載があった場合は、
5×102kgf ≒ 510kgf となります。
参考までに、逆も記載しておきます。
キログラム単位 ⇒ ニュートン単位に換算
1kgf ≒ 9.8N
1000kgf ≒ 9.8kN となります。
※【 ≒ 】は、ニアリーイコールです。だいたい同じという意味です。
ニュートン→キログラム(f)への換算計算機
ここまで説明してきてあれですが、一応自動計算の計算機も入れておきます。上の換算よりも、やや正式な数値になります。
まとめ
はっきり言って、もともとキログラムで表記してくれた方が分かりやすいと思いますが、キマリはキマリなので理解しないといけないですね。
確か、同じ時期に天気予報の気圧の単位がミリバールから、ヘクトパスカルに変わりました。これも初めのうちは違和感がありましたが、慣れたというか何というか・・・。もともとミリバールって何?って感じだったので、自然と受け入れていましたが。
ただ、キログラムは非常に馴染み深い単位であるので、慣れるのには時間がかかると思います。もし、商品説明にニュートン(N)単位が記載されていたら、102を掛ければいいんだなと思っておいてください。
1N ≒ 0.102kgf(102g)
1kN ≒ 102kgf となります。